自分自身を耕す
 私たちは原始の時代から、自分たちを取り巻いている物理的な環境や、自分たちが生理的に受ける傷病老死などの苦痛や、更に毎日の食を求めて考え続けてきたことでしょう。
 そして仲間たちと共同して助け合ったり、逆に奪い合い戦ったこともあったでしょう。そのような多くのことが起こる日常の中で、未来をよりよいものにするために工夫したに違いありません。
 私のささやかな自耕園は、自分の心象として去来するいろいろな想いを、つむぐ場所でもあります。園芸からくる癒しやそれを通して見つめる社会や環境も、ここに思索として現しています。
  作物から癒されることも、その味を楽しむことも、また環境や食生活を考えることも、いっぱいあります。ただこうして自分で耕していると、もう55年も昔から、私の心に農業の労働やそこに働いていた人々の姿が、走馬灯のように去来し語りかけてくるのです。
 耕作することは、人間の知恵の集積であり、芸術であり、まさに思索なのです。ただいまの生産の現場は、環境や用具や品種や栽培技術なども、すっかり変わってしまっていると思います。私はささやかに、祖先の労働の汗や環境との交流を再現し伝承したいのです。


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