ブラジル見聞録         コショウ
 コショウには皆さんがいろいろな想いを語ってくれた。それなりに思い入れがあり、気難しい植物らしい。この価格の高騰でコショウ御殿といわれる邸宅をものにした人もあれば、病気などの失敗ですべて売り払ってしまった人もある。ホームステイしたお宅は、コショウの病気の流行ったときで、安く農場が買えたそうだ。
 やはり新しい土地が望ましいこと、日陰になる木を配置すること、など、病気を防ぐと結構儲けになるらしい。製品は直接、業者に販売する。
 栽培の方法も工夫があり、左上は日陰木にからませているが、右はそうすると根が競合すると考えて別になっている。下の左の写真のように、コショウの実は可愛くて、なんとなくツルムラサキの花や種に似ている。この硬い種の周りをスープにしても独特な味がある。
 白コショウと黒コショウがあり、白コショウのほうが高価だ。しかし黒コショウのほうが味かあるという人もある。元は同じ実だが、皮のついたまま乾燥したのが黒コショウ、完熟した実を水に漬けて洗い、乾燥させたのが白コショウだ。水を汚すし、乾燥初期で白さが決まり、難しいそうだ。手前が黒コショウでその先に干してあるのが白コショウ。