ブラジル見聞録     幹にぶら下がる果物

      ヤブチカバ

 ブラジルでは赤道直下から広がっている国で、われわれが知っているトロピカルフルーツは、何でもあると言ってよい。
 その中で幹に直接ぶら下がるものが多いのに気がついた。パンノキにしても、そのほかたくさん写真で写したものでも、名も忘れてしまったが、直接幹にぶら下がっているのだ。
 この幹は細いが、もっと太い幹にびっしりついているものもあった。つまんで食べてもよいし、ジュースもできる。退屈な飛行機の中のパンフレットに、JABUTICAVAと出ていたので、名前を思い出した。
     カカオ

 果肉は甘酸っぱくジュースにもなる。左下の写真のようにみかんのような袋状で、この中にカカオの種がある。
 右端はその袋ごと掻き出して醗酵させているところ。一週間以上発酵させて種を取り出して業者に売ると、これを炒ってチョコレートの原料のカカオ豆にする。
 真ん中の写真はカカオの花。こうして実が熟して収穫するそばから花が咲いていたり、若い実もあって、年中生産できる。
 直接日が当たらないように日影を作る木を植え、なかなか生産は手間だが、大もうけできることもある。