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:計画以上の好都合

 わたしの予定が決めかねていたので、連絡が遅れてしまった。茨城大学で開かれる有機農業学会には出席するつもりであったが、前日に土浦でとまる予定が決まったのは10日だった。順番にあたれば誰かは夕食相手が見つかるだろうと思って、まず坪井君に連絡した。忙しい最中だと思ったのだが「予定表見てみる。その晩独農の忘年会だ。ちょうどいいから迎えに行くよ」と言うわけだ。
 三重県からゆっくりしたたびで土浦のホテルに到着、待つほどに坪井君が来てくれて会場へ。
 桜井君以下久しぶりのメンバーがそろった。予想もしなかった顔ぶれに、お互いに小説より面白いでき事を喜んだ。
 桜井君は今春はお父さんがなくなって会えなかったので久しぶりだ。髪の毛が薄くなったことに年月を見る。
 みんな35年ぶりの人もいるわけだから、当時のわれわれの年齢より子供が成長している。みんなこの間に結婚し、孫が生まれ、それだけの年月が流れたのだ。
 すっかり酒も入って、盛り上がった。坪井君の県会議員当選のお祝いもかねて、時間のたつのも忘れて話が弾んだ。
 独農とは独立農業者の会である。愛農会が青年会活動を切り捨てたとき、当時の仲間が独立自営農民を夢見て、組織を残して活動を継続した。
 独立自営農民こそ、宗教改革から資本主義経済の中心に成長していった近代社会の主体であった。
 今年は私が30年を経て再び愛農会から阻害された年であるが、この一年の愛農会の経過を振り返ると、もはや愛農運動は死んだといわざるをえない。

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