NPO法人 三重県スローライフ協会 設立総会
 三重大学農学部の大原教授から誘われて、三重県スローライフ協会に参加した。時間はあるので、まず参加して今後のことを考えればいいと思って、出かけた。
 何しろ盛りだくさんな内容で、企業や行政関係者が多く、県内各地から集まっている。
 挙げられている5項目は、「ゆったりした循環と生きがいを育てる」「自然と伝統の味覚を育てる」「環境に配慮した地域産業を育てる」「食農や環境を学んでいく」「資源について考える知恵を育てる」とある。
 これなら何でもありで、やっぱり松阪の市長さんが祝辞を述べていた。上の写真は会長の大原教授の挨拶だ。松阪のベルファームという農業公園の中で行われた。
 個人的に参加したのは、どうも私くらいなもののようだ。会場は示されているが、当日は休みの日で松阪駅からの交通が、不便なのだ。
 伊勢自動車道に近い場所で車なら便利だが、電車で行った私は訪ね回ってやっとたどり着くことができた。タクシーの運転手は、あまり市が設立した農場に好意を持っていないらしく、市長を含め批判的な講評をしてくれた。
 食事のあと記念講演会場に移動するのだが、地図は用意されている。移動手段は車しかだめで、各自で移ってくださいと、運営担当者は言う。
 その会場では、服部栄養専門学校の服部理事長の記念講演があった。そのときの運営担当者などの紹介で、構成されている人々の内容が分かった。平日の昼間に行われるだけあって行政や企業の関係者が多い訳だ
 食事は三重の伝統食を美杉村の主婦のグループと「モクモク」の関係者が作ったものだ。手作りコンニャクや蕗だわらなど、確かに素朴な煮物などがたくさん用意されていた。
 何しろ人が多くてバイキング形式で食物にたどり着くのは至難の業、立食で何がスローな食事だと言いたくなる。
 特別ゲストとかで、日本スローフード協会発起人の金丸氏の話が食事中にあった。
 それによるとスローフード運動は、イタリヤでアメリカのマクドナルドの進出に反対して発展してきたとのこと。だから英語の反対語を用い、イタリヤの伝統食や文化を守り、110人もの専従者を雇う、大きな運動なのだそうだ。
 現代は食事もその素材も、食卓への向かい方も、すっかり変わってしまった。今私は相当自給して、旬のものを美味しく調理してもらっている。目指していることは同じなのだが、なぜかぴったり来ない集会だった。