ラクダは楽・・・?
日記にもあったが、ラクダはとにかく揺れが
激しい。特に窪地や段差があると、どんな動き をするか予想できないので危険だ。
ラクダの背中は約2mあるので、落ちると相 当なショックがある。骨折した隊員もあるほど だ。しかも、落ちたらすぐにそこから逃げなくて はいけない。ラクダの蹴りが入るからだ。これ は、けっこう正確で強力だ。
ラクダはすごく臆病で、車はもちろん小さなロ バや犬が近くに来ただけで逃げたり暴れたり する。ちょっとした音にも過敏に反応するので、 出来るだけみんな声を出し合ってラクダを音に 慣らすようにした。
このラクダたちはもともと人を乗せるための ものではない。荷物を運ぶためのものだ。
だから、鞍はない。かわりにドンゴロスに藁を 詰め、それをこぶの両側から丸太ではさんで、 その上に乗っていた。従ってそうとう足を広げ なくてはいけなかったのだ。
そうやって8時間も乗ってると結構つらい。歩 いたほうが楽なときもある。ラクダは時速4キロ なので歩いたほうが速いのだ。でも、この旅は ラクダで行くことに意味があるので、出来るだ けラクダを使うことにした。
ラクダは普段はおとなしいが怒るとつばや反 芻して口の中に溜めたものを吐きつけてくる。
これが非常に臭い。機嫌が悪そうなときは、 あまり顔の前には近づかないほうが賢明だ。
ラクダが好んで食べる草があり、私たちはラ クダ草と呼んでいた(そのまんまだね)。この草 は刺だらけで、毒でもあるのか、刺さるとそこ が腫れてとても痛いのだが、ラクダは平気でむ しゃむしゃ食っている。いったいどういう口の構 造をしているのか・・・。
ラクダが水を飲まないでも平気、というのは 本当らしい。5〜7日はもつという。
背中のこぶには水ではなく、脂肪が蓄えられ ていて、何も食べれないときにはそこから栄養 を補給するらしい。私たちのラクダも最初は立 派なこぶがあったが、食料も水も与えていたの でこぶはだんだん小さくなり、ふにゃふにゃに なっていった。
沙漠は過酷だ。そんなに強いラクダでも、な れない人を乗せ無理やり歩かされると、倒れて しまうのもいた。
ラクダは楽・・・?