トンボ            トンボ目 数種
トンボは羽のある昆虫のなかでは、原始的な「古有翅に属します。古生代石炭紀(およそ2億5000万年前)からも化石が発見されていますが、この時代のものは、今よりずっと大きいものだったようです。
巨大なトンボが飛び交っている姿を想像してみるのも楽しいものです。

英語の「ドラゴン・フライ」は、肉食で発達した下唇の噛む口と、ぎょろりとよく動く大きな目と、強い羽とスピードなどからぴったりの名前です。

日本では、稲作と水とが深いかかわりをもったため、トンボの生育に都合のよい環境が長い間約束されてきました。見かける機会や種類が少なくなったとはいえ、まだまだ身近に見かけることの出来る昆虫です。


<ギンヤンマの門出>

来るべき「羽化」にそなえて、睡蓮の葉の裏に這い上がってきたヤゴと目が合ってしまいました。
ヤゴも驚いています。 私も驚いています。向き合ったまま時間が止まりました・・・。
「こら!何みてんだよ・・・!」って、はげしい視線で睨まれました。凛とした強い意志を感じて感動しました。

                                           
                                       (右:同一池に残された羽化殻)     
     2003年7月4日  晴れ  気温29℃   奈良県滝谷菖蒲園にて



<オオアオイトトンボのストレッチ体操>

オオアオイトトンボは、秋に羽化する遅い出現のトンボです。池や沼に発生し、体が金属緑色に光る美しいイトトンボです。体長は、5センチ足らず。他のイトトンボに比べると、やや大型のイトトンボです。

普段は、止まる・飛ぶを繰り返す生態しか見る機会がありませんでした。今日は特別のようです。体操選手の動きにも似ているように思いました。つい「ストレッチですか?」と、尋ねてしまいました。
  1. 気合いをいれて〜。   2. いっち   3.  にー
  4.  さんー   5.  しぃー   6.  あー。すっきりした!   




<出会ったトンボたち>

ハッチョウトンボの生息地で、近くの池と隣り合わせの草むらで、出会ったトンボです。
アオモンイトトンボ
♂の腹部第8節は、鮮やかな
淡青色です。
体だけでなく複眼まできれい
な水色をしています。
ナツアカネ
池沼や水田に発生しますアキアカネのように、羽化後山上へ移動、秋に平地に降りてくるというような、大きな移動は、せず、夏の間も羽化した付近で過ごします。
ベニイトトンボ
Ceriagrion nipponicum
学名に、nipponが付いているので、日本に関係の深いトンボなのではないのでしょうか。
水草が多く木陰に囲まれた特別の湖沼にかぎって発生し局地的に生息します。
チョウトンボ
体は、真っ黒で、黒っぽい金緑色の大きな翅。斑紋には個体差があります。
水草の多い池沼に発生します。
ひらひらととぶ姿が特異なため遠目にでもすぐわかります。
キイトトンボ(雄)
黄緑色の大きな複眼。鮮やかな黄色の口。流れの無い「止水」に発生します。
イトトンボのなかまでは 、腹部が、太いので、よく目に付きます。
モートンイトトンボ
胸部は、緑青と黒のストライプ。腹部は、鮮やかなオレンジ色。
とてもきれいなイトトンボです。フウワ・フウワ跳ぶというより、移動します。
ハッチョウトンボの生息地では、よく見かけるトンボです。


               





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