オンブバッタ
  バッタ目オンブバッタ科  Atractomotpha lata   ほか
頭のとがったタイプのバッタの一種で、日本全土で、普通に見かけることが出来ます。畑や丈の低い草地に住み余り地上に降りることなく暮らしています。それほど活発でなく、飛ぶ事を見かけることはそんなに多くありません。

バッタやイナゴの仲間の多くが稲、麦、とうもろこし、ススキなどのイネ科の植物を食べるのに比べてイネ科より双子葉植物を好む傾向がはるかに強いようです。

交尾時に雄(小さいほう)が雌の上にのっているのがよく見られるため、この名前がつきましたが、これは、バッタ類には、よく見られるもので、このオンブバッタだけに限ったことではありません。

<オンブバッタの脱皮>

バッタ類は幼生時代の形態と成体の形態にほとんど変化が見られません。変化の途中にさなぎの時代を持つことのない「不完全変態」を経て成虫になります。そのため、何度か脱皮をすることで、体が大きくなります。
 
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脱皮してすぐのオンブバッタ。
前ばねがまだ、のびきっていなくて腹部が、見え
ています。見るからに柔らかく撚れているようにも見えます。
葉っぱに止まったままじっとしています。
先ほどから10分ほどたちました。腹より短かった羽ですが、ずいぶん長くなったのが分かります。
3. 4.
葉っぱから降りてきて、今度は茎につかまりまし
た。羽が完全にのびきって、しっかりしました。
脱皮した後の皮は、真っ白で半透明です。

後肢の先のかぎになっているところまで、きれいに脱皮しているあたり、とても神秘的です。
皮の主は、脱皮を済ませて、無事に力強く跳んでいきました。皮は、風が吹いたとたんすぐに下に落ちて葉っぱに引っかかりました。
皮はかさかさした物ではなく、ちょうどゆで卵の薄皮のようにしっとりとした手触りです。
じきに地上に落ちて、草むらの景色の中に紛れてし
まうことでしょう。





<出会ったバッタやキリギリスの仲間>

なんともほほえましい2匹連れにであいました。背景の草や、止まっている茎の色に溶け込んでいるため体の細部がはっきりしていません。後ろが♀です。
体長約2cm。体の割に長い触角がかすかに見えています。

一番下左側の緑と褐色のものだけがバッタのなかまです。キリギリスの仲間との大きな違いは、頭が大きい・触角が、体長の半分より短い・前ばねが硬いなどいくつかあります。




              





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