意地でキャベツを食う      2005,年のキャベツ作り
 今年は6月にキャベツを食おうと思った。春播いた種は成長が遅いので、同時に園芸店から苗を買ってきて植えた。緑のものが少ないときで、すぐ鳥に葉っぱをかじられ、慌てて網を張った。
 やがてモンシロチョウが飛び回るようになり、時間があればアオムシをつぶした。むしろ卵を掻き落した。畑に出たときも帰るときも様子を見に行ったときも、とにかく意地になって虫を探した。
 糞があれば徹底的に虫を探し出し、食入ったヨトウムシも、葉の間で寝ているのから、地面まで探し出した。
 その結果玉が太り始めて、立派なキャベツが採れた。あまり取りすぎるとコマユバチやアシナガバチなど天敵のえさがなくなるので、地ばえのキャベツが取れそうになったときから、アオムシも残してやった。
 野菜農家でも無農薬でキャベツは採れるそうだが、私の畑ではほっておいてはとてもキャベツは食べられなかった。それが今年は立派なのが採れたが、その労力たるやすごいものである。そして硬いところも野菜スープにして、満足して味わっている。
 2005年はは冬に種を蒔いて、モンシロチョウが飛び回るまでに、キャップをかぶせて苗を育てた。日ざしが暖かくなってきたときには、キャップのおかげで相当大きく育っていた。上の左の写真のように、立派な葉を広げたキャベツができた。
 もちろん青虫の育つのも旺盛で、外の葉は食われていったが、中に見事な結球が育ち、ずっしりと重い一抱えもあるキャベツが採れた。これまで無農薬でキャベツを出荷するという人を疑っていたが、可能性はあるんだ。埼玉の有機農家・金子さんの畑で、吹雪のように飛び交うモンシロチョウの畑にキャベツが結球しているのを見たときも、果たして収穫まで行くのか気になった。
 さて大きな球を取ると、下のほうからいっぱい虫が喰いこんでいる。ヨトウムシなど、明るくなると土の中にもぐるはずだが、キャベツに食い込んで作った穴に丸くなって、夜盗のみか昼にも食っている。ラップに包んで冷蔵庫に入れておくと、全部取ったはずなのにヤスデのような虫が出てきたりする。
 さて今年はキャベツができすぎて過去最大の面積を廃棄した年だ。不作の年にもこう上手くゆくだろうか。
 
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