ジャーマンアイリス
アイリスの仲間が咲き始めた。この写真はジャーマンアイリスなのだが、花が豪華に見える。
カタログで注文するときには、この色がもっと赤くてむしろピンクがかっていた。とても珍しくて、期待して大切に管理したのだが、咲いてみるとどうも色が気に入らない。
ほかの空色や黄色などの色に比べると変わっていて珍しい気もするが、これまであった在来種の色と比べるとそれほどでもない。
私は下の種類が西洋に渡って改良されたのではないかと思う。つづじがアザレヤに改良されたり、アジサイや芍薬やテッセンや椿などでも、彼らはより豪華に変身させる。
これも文化の違いといえばそれまでだが、日本の内面性や空間をも生かし、含みや深さや哀れも反映させる感性に対して、より目立つ自己主張の強、いときには鼻持ちならない尊大さが、花の好みにも現れているのではないだろうか。こうもりアイリス
正しいのかどうか良くわからないままに、勝手に呼んでいる。この地方にこの季節はごく普通に、元気に咲いているので、とりわけ気にもしていない。
はじめてみたときは、ほかのアイリス類と違ってグロテスクな驚きがあり、珍しく感じて株をもらった。今では勝手にあちこちに咲いている。作りやすい。花が終わって移植しようと考えるのは秋なので、どれが残したい黄色のアイリスか忘れてしまっている。
そのおかげもあって特に邪魔にならない所で、株を増やしていっている。はじめてみたときには驚きがあった花色だが、毎年顔をあわせていると、ことさら切花にしようとも思わない花だ。ジャーマンアイリスの仲間は乾燥したところでも良く育つ。
醜いアヒルの子というほどでもないが、ガンバレョという声をかけたい気持ちになる。