病気の始まり
      
 
仕事を持ちながら、妻として、母として、
張りのある毎日を送っていた。
そんなある日。。。
 


1997年2月 目眩
       
  

頭から肩にかけて押さえつけられるような不快感がした。眼を明けると、眼の動きにあわせて天井が大きく揺れる。遊園地のコーヒーカップに乗っているみたいだった。動けない。長閑な朝の光を感じながら瞼を閉じたまま、じ〜っとしていた。そんな私を見るに見かねて、夫が内科へ連れて行ってくれた。


医師は簡単な診察の後
これくらいの年齢の女性には、よくあることです
と言ってビタミン剤と精神安定剤を処方してくれた。

突然の激しい目眩が、中年女性に「よくあること」では、たまらない。ビタミン剤を飲んで大人しく寝ていた。症状が治まるのに一週間かかった。



3月 耳鳴り          ’97春


左耳で耳鳴りが始まる。生理と同時に始まったので、生理痛の一種だろうと気にも留めなかった。
しかし、生理が終わっても耳鳴りは治らなかった。




5月 突発性難聴


近くの耳鼻科を受診する。

病名は突発性難聴。
突発性難聴は、発症後2週間が治癒の分かれ目らしい。2ヶ月経っていたので完全な「手遅れ」だった。医師には、内科に行ったことをひどく怒られた。


の羽音で始まった耳鳴りも、この5年間でアブラ蝉へと進化している。
今は難聴を視力でカバーしている。

「心頭滅却すれば、耳鳴りもまた静か」
不快感は心のありようで、どうにでもなるようだ。



8月 大学病院での精査



経過観察のために耳鼻科を受診。
聴力が落ちていた。
大きな病院で精密検査を受けるように、言われる。


大学病院、受診。

3種類の聴力検査(純音検査・語音検査・聴性脳幹反応検査)と
内耳のX線撮影を受けた。

結果は、突発性難聴。
純音検査の結果、高音が聞こえない。
語音検査では「す」と「つ」が聞き分けられない。

やっぱり。。。
純音検査
ヘッドホーンをつけて音が聞こえたら、ボタンを押します。
聞こえを調べる検査です。

語音検査
言葉になっていない文字が読まれ、それを筆記します。
正答率何パーセントという形で表します。


聴性脳幹反応検査
ヘッドホーンをつけて30分ほどベッドに横たわります。
ヘッドホーンからカチッカチッと言う音が聞こえてきます。
検査の間、眠っていてもいい楽な検査です。
脳波の形を調べる検査だそうです。

☆内耳のX線撮影
べッドに横向きやうつ伏せに寝て頭部のX線撮影をします。
窮屈な姿勢を強いられ首が痛いです。

1998年2月 再び目眩
   


また目眩が起こる。

今度は、突然、眼の前が真っ暗になった。
1〜2分で治まるので、床に就くことはなかったが、突然、暗闇に変わるのは恐ろしい。机や戸棚にしがみついていた。地震が治まるのを待つ気持ちだった。








4月 医師に相談
     ’98春


目眩について、耳鼻科の医師に相談する。
大学病院での検査は基本の検査だから、もっと詳しい検査を受けるように言われる。