雑感 2
    


★髄膜腫の治療法


手術と放射線治療がある。
手術しやすい部位にできた若い人の腫瘍は、摘出術。全摘できれば、完治するそうだ。

高齢であったり、体の状態が手術に適応していない場合は、放射線治療となる。放射線治療は腫瘍を焼き固める(残っている)ので、完治したとは言わないらしい。

両者を併用する方法もある。
手術でできるだけ取り、残った部分に、放射線をあてるという方法。


医師によって、放射線治療を勧める人もいるし、放射線は将来、癌化するからと言って手術を勧める人もいる。放射線治療は日が浅く、まだ詳しいことが分かっていないからだろう。
科学は現在進行形だ。医学も同様で、多くの人の努力により新しい治療法が開発されている。最善の方法であったものが、しばらくすれば、陳腐なものになることもある。


人は価値観や置かれた生活状況など、皆違う。幾つかの選択肢の中から、自分の条件に適う治療法を選択すること、患者にはこれが求められている。


選択には責任が伴う。患者が自身で選択するために、治療成績などの情報が必要だ。病院のホームページなどで手術件数・治療実績などが公開されるようになってきたのはありがたいが、合併症の発生率などはまだまだ不十分だ。今後、詳しい治療成績の情報公開が望まれる。


髄膜腫の再発 
 

          
髄膜腫は悪性のものでなくても、再発することがある。

再発率はSimpsonのGradeで分かる。
摘出の状態による再発率の違いを、Simpsonのgradedは明らかにしている。

           
東予救命救急センターの白石俊隆先生が
「OH脳 HomePage」の髄膜腫のところで、Simpsonのgradeを紹介してくださっている。(先生のトップページの目次から髄膜腫へと進み、更に下のほうへどうぞ)

                      
日本脳神経外科学会の一般向け解説コーナーの中の、医療従事者向け情報に髄膜腫の再発率が出ている。


全摘できない場合や硬膜や骨の処理ができなかった場合は、術後10年で、約半数近くの人が再発しているらしい。
鞍結節部髄膜腫の全摘は60%程度だそうだ。硬膜まで摘出できることは少なく、再発しやすいらしい。