このページは医療法人仁愛会 新潟中央病院 
脳神経外科部長 小野晃嗣先生に了解を得て公開しています。


脳外科で使われる検査機器


CT X線を使った断層撮影装置

急性期の出血や骨病変の診断に威力を発揮する装置です。厚い骨に囲まれた脳の観察には適さないことがありますが、「脳外科医の聴診器」といっても良いくらい今でも初期診断には欠かせません。

おもに頭蓋骨骨折、外傷による頭蓋内出血、脳内出血、くも膜下出血などの診断に使います。




MRI(MRA) 磁気を使った断層撮影装置

分解能に優れており、病変の細やかな観察ができる装置です。任意の断層を撮影することができるため立体的な病変の把握が可能になります。
断層だけでなく動脈の検査(MRA)もできる優れものの機械です。

おもに脳梗塞、脳腫瘍、脱髄疾患、脳血管病変(脳動脈瘤、動脈狭窄)の診断に使います。

※磁気を使うため、体内に金属や器械の入っている人には適さない(できない)場合があります。





DSA X線を使った血管造影装置

股動脈からカテーテル(特殊な細い管)を動脈内に挿入し、透視しながら頸部まで誘導して頸や脳の血管を造影する装置です。
CTやMRIに比べて侵襲性がある(身体に負担がかかる)ので、他の補助検査のあと最終的に確定診断が必要な場合や、手術をするための情報を得る場合に行います。
また診断に用いるだけでなく、カテーテルを使った治療(血管内治療)にも用いられます。
この検査には「説明と同意」が必須になっています。

おもにくも膜下出血の診断(治療)、脳梗塞の診断(治療)、脳腫瘍の診断、その他の開頭手術のための検査として行っています。