>> トップページ
平素は当法人の運営に格別のご配意とご支援を賜り感謝申し上げます。
ホームページ開設にあたり、ごあいさつ申し上げます。
さて、私ども青山福祉会は、平成5年に当時の青山町柏尾(現伊賀市柏尾)に事務所を設立したのが始まりでございます。その頃、青山町(現伊賀市青山地区)には当然老人ホームなど老人福祉施設はございませんでした。町民の方々も福祉にはお世話になりたくない。施設に入ることが恥ずかしいというお考えの方が多かったように思います。福祉とは行政(お上)が行うものというのが大方の考えでありました。そのようなときにこれからの時代は高齢者福祉、特に特別養護老人ホームが必要になってくるというお話を聞く機会がございまして、何とか青山に高齢者の福祉施設をつくりたいと思うようになりました。
そこで、この青山の地で、多彩な活躍をされている数名の方にこの話を持ちかけたところ、熱い気持ちで発起人を引き受けてくれることになりました。
当初は、事務に係る経費などは皆の手弁当でございまして、汗をかきながら知らない分野の仕事に突き進んでいったことを思い出します。
いよいよ施設の建設工事になりましてからは、請負業者の倒産騒ぎに巻き込まれまして、まさに前途多難を思わせるスタートとなったのでございますが、発起人が力を合わせて対処し、この難局を乗り切ることができました。すばらしい仲間に恵まれたことを、初代理事長を引き受けてくれた父親とともに喜んだ次第です。
その後は、ご存知のように介護保険法が施行されまして、今では地域の方々の福祉に対する意識が変わってきております。
これからの高齢社会を考えますとき、今まで以上に充実した高齢者福祉事業を展開することが必要であります。そうした中で、国では、今後の施設の方向性を入所施設中心から地域社会における包括的支援を目指した施設へ転換することを考えているようでございます。言い換えますと、これからはユニットケアによります個別ケアの一層の推進、小規模化による家庭生活に近い環境の確保、家庭生活との連続性の確保と言った、家庭や地域を基盤としたサービス提供を目指していくことになっているようであります。
こうした「脱施設時代」への流れについては決して否定するものではありませんが、家族形態が大きく変容し、家庭での介護力が期待できないうえに、少子化による人口の減少により、地域が崩壊するとまでいわれている中山間地域におきまして、果たして、国のいうような家庭や地域が基盤となり得ることができるのかいささか疑問を感じております。
私たちは、今まで、地域福祉の推進に何がしかの貢献をさせていただいてまいったものと自負しておりますし、今後も、従来型の施設でありましても、十分にその役割を果たしていけるものと確信しているところでございますので、こうした脱施設化の流れが、全ての利用者のニーズを満足させるものであるか今一度見直していただいてはいかがかと考えるものであります。
最後にまだまだ歴史の浅い法人ではありますが、創設当時の気持ちに立ち返り、青山福祉会の施設に入って良かったと、本人はもとよりその家族のみなさんにも喜んでいただける福祉サービスの提供をめざしまして、役職員一同精一杯努力いたしてまいる所存でありますので、今後とも格別のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。
理事長リジチョウ 川原田カワラダ 力也リキヤ