私たちの学校は、一年間に何度か
テレビや新聞に載ることがあります。
その一つが茶摘みです。
よくローカルニュースや地方新聞に
「今年も◯◯の季節になりました。」と
言う挨拶から始まって西農の生徒が
茶摘みをやっている姿がテレビや新聞に
載ります。

茶園は食品製造科が西農茶という
ブランドの作るためにあるんですが、
新茶の時季には新一年生たちの実習風景が
流れます。

1年生のクラスを3つに分けて、
1日づつ3日間やります。
その3日間のうちの1日だけテレビや新聞の
取材があります。
私たち園芸科は、最終日で
機械科と造園科と一緒でした。

始める前に説明を受け1芯3葉で
一人200グラム集める要に言われました。

私は、ながちゃんとはんさんの3人で
まるで呪文を唱えるように
「1芯3葉、1芯3葉…」とブツブツ言い
ながら茶摘みをしていました。

私たち3人は、かごに溜まったお茶っ葉が
何グラムになったか量るために集計所
となっている小屋に向かっていました。

その時、一人のカメラを持った人が
茶畑の中から走ってきて一言
「女の子いたの!!」といいました。
そういえば、今日はA.M.Gの3クラス
だったので女子は、私たち3人だけでした。

カメラマンは男の子を撮るよりも女の子が
いいと思ったのか
「すぐ撮影するからここで茶摘みして」
といい。
その後、同じように「女の子がいた」と
言ってはテレビや新聞の撮影が
行なわれました。

最初は茶摘みを楽しんでいた私たちも
途中から疲れてきて1芯3葉を無視して
摘んでいたのにカメラの前に立たされて
丁寧に摘まないといけないので
目標の200グラムになかなか
たどり着けませんでした。

その日の夕方、放送時間を聞いていたので
家に帰ってみて見ると、映っていたのは
腰と手とかごとお茶の木だけで、
顔は映りませんでした。
引いて撮っていた場面はカットされて
いました。
たしかあの場面を撮っていたとき後ろで
男子がピースサイン何かやってたから
カットされるよなと思いました。


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