すいふよう(酔芙蓉)
 スイフヨウが咲き始めた。今年は夏らしい日がこないので、陽射しが不足してもうだめなのかと思っているうちに、夏が戻ってきたような9月になった。
 もうタマスダレは、完全に咲き終わってしまい、秋の無花果が熟れる頃、二種類のフヨウが咲き始めた。朝白い花びらをいっぱいひろげて、日が昇る頃にはわずかにピンクの色が浮かんでくる。
 昼前になると、明らかにピンクに染まってくる.ちょっと酔っぱらったところなのだろうか。
 夕方日が沈む頃は、全体の花びらがピンクに染まってくる.光線のあたり具合もあるのかもしれないが、一日花なので、もう店じまいのつもりなのだろう。
 翌朝はしぼんでしまって新しく別の花が純白に開いている.アメリカ芙蓉などを作ったときもあるが、この仲間は夕方のほうが色が濃くなるような気がする。
 それにしても日本人らしいこまやかな観察を加えて、品種を選抜し、やさしい名前を付けたものだと思う。名前に粋さを強調して、粋芙蓉としてもよいのだろうか。