招かざる客のその後
 相変わらず招かざる客が訪れてくる。鳥のインフルエンザなどの流行で、カラスなどが畑で死んでいたりすると、畑を全部消毒することになるのだろうか。
 そんなことになれば、せっかく無農薬で自然の微生物などから植物や虫などの生態系を尊重しているのに、努力が泡と消えてしまう。
 招かざる訪問者たちも、生態系の一部かもしれないが、それにしてもこれらの客が生きてゆけるだけの生物圏は自耕園にはない。
 鳥のインフルエンザも、人間の営みが巨大化した結果、その被害を自然環境にもたらしてしまったのだろう。
 前紹介したチュウサギが来なくなったら、アオサギかゴイサギが居ついてしまった。
 チュウサギは菖蒲の池にザリガニから蛙など豊富な生き物が居た時だったので、必ずしも金魚の池だけを狙うのではなかった。

 ところがそのあと居ついたこのサギは、必ず池のみを狙う。花しょうぶの池は水を抜いてあるので、冬の間にはタニシなども潜ってしまっている。
 今度のサギは、畑の池と庭の池のどちらも見渡せる木の上から周囲を見ていて、人影がないときに降りてくる。
 木の近くに行って威嚇しないと、飛んで逃げていかない。
 足跡や糞などがあって、常に池のそばに待機しているらしい形跡を示している。
 そしてとうとう、20センチ以上に育った金魚が咥え上げられていた。朝新聞を取りに出たとき大きな羽音を立てて飛んでいったのだが、そのあとに犠牲の金魚が残っていた。
 暖かくなったので大変苦労して池のヘドロなどきれいにしたのだが、金魚はおびえて網の下でかたまっている。
 サギを追い払うのにくたびれて来ると、インフルエンザにでもかかってしまえと思うのだが、最初に述べたように畑全体の消毒をすることなど避けたい。
 共生のあり方とは、どう考えればいいのだろう。