秋祭りが行われました(写真は安部田地区)

  

黒田、結馬、井手の氏神さん、勝手神社の祭りで毎年11月3日に行われる。宵宮(2日)には3字同時に獅子舞を奉納するが、祭りの当日は各宮それぞれ昔ながらの独自のしきたりで実施されている。     

結馬 

11月2日の朝8時から、村中の人が当家に集まり餅つきをする。

餅つきは当家の人が山で取ってきた真新しい

「きね」(8本きね)でつく。

 当日は公民館で「いも(さといも)汁」をいただき、祭前日についた餅をまく。

獅子舞は、神楽会(学校卒業後40までの人で構成―会員15名)がまわしている。祭りの日の1月前から獅子頭等を蔵出しし、1030日まで公民館で練習する。11月2日の宵宮には、勝手神社で黒田、井手と共に奉納の舞いをする。11月3日は朝の時から結馬全戸を回る。

井出

 結馬と同じく餅をつき各戸に配っていたが、現在は餅米に変わっている。祭りの当日、朝7時30

分から当家または公民館に集まり、酒を飲み「おみ」(ダイコン茶を入れて、みそで味つけした、水分の少ないおかゆさん)をいただく。

 獅子舞は、結馬と同じく神楽会が担当している。

神楽会会員は現在8名しかいなくて、辛うじてまわせる状態になっている。会員の“資格”は学校卒業後(在学中でもよい)50才まで。獅子舞には欠かせない“天狗”の役は、今年は2人の小学生が演じてくれる。練習は10月の土、日曜日の夜、公民館で行っている。宵宮で他の二字と奉納の舞いをし、祭りの日は、午後から当家でまわす。

いわゆる村まわしはしない。

黒田

 勝手神社の祭りで毎年11月2・3日に行われる。獅子舞は、保存会のメンバーで構成され昭和44年に結成されました。

現会員数は22名(有志1836歳)

各戸(一一〇戸)に奉納舞する。

上三谷

獅子舞は約30年前から回しておりません。

祭りの日は、8時に当屋の家に(各家1人名)集まります。当屋の家では昔しながら、伝統の料理を作り10時頃から当屋の家から神社まで、全員でお渡りします。

神社では、参拝してから、外氏子、内氏子の分搗を分けてから、お酒や料理を頂き12時ごろ終わります。6年7年目に当屋が当たりますが、地域の伝統を子供達に伝えていきたいと考えています。

竜口

そもそも獅子舞は、日本のみならす東アジア居住のモンゴロイド(黄色人種)に共通の伝統文化です。したがって獅子舞を舞う人も見る人も、心の奥底から揺さぶられるものがあり、芸術的機能も加わって大変魅力あるものとなっています。竜口では、保存会を結成してこの伝統芸能を守っています。しかしながら地域の高齢化と変貌する文化の中で、氏神への奉納を主体とする現在の方法は、いすれ限界に達すると考えています。

矢川

 神楽保存会が、毎年この祭りの時に神社へ獅子舞奉納と、当家宅やお祝い等を行なう家庭へ獅子舞の披露を行なっています。

 神楽保存会のメンバー10数人は、9月中旬より約1ケ月の間、ほぼ毎晩矢川集議所に集まり練習を行い、祭り本番の準備と各家庭への披露を滞りの無い様に、また皆さんに喜んで頂ける様に、地域の伝統の継承を念頭に十分な練習を行なって頂いてます。

 ここの神楽保存会のメンバーの方は、まだまだ頑張ってやってくれていますが、若い方も多数参加頂き、この伝統ある獅子舞を守って下さればいいと考えられています。

坂の下

パン、パーンと儀式殿前の大焚き火で、お渡りの松明の竹が大きな音を立ててはじけて火の粉が舞い散り、奉納の獅子舞の四頭のお顔がいっそう赤く輝きます。

 参詣の見物客から、一斉に喚声があがり、太鼓の音が烈しさをましていきます。

一方、拝殿では、石段下の喧騒をよそに、提灯の薄あかりのなかで、厳粛に、古式ゆかしく宵宮祭の儀式が執り行なわれています。宵宮祭は感動と沈静の両極の盛り上がりのうちに歴史と伝統がことしも、継承されていきました。

低温、多雨といわれても実りの秋はきました。

ことしも元気でお参りができ、神前で静かな気持ちでかしわ手を打って、こうべを垂れました。幼友達や、疎遠の人とも、松明のあかりで、お互いがめぐりあう事ができ、つかの間、むかしに戻ることもできました。

 翌日の本宮祭、秋の例大祭の儀式が大きな木立ちが作る閑静な雰囲気と拝殿の板敷き床の冷気が気持を引き締めるなか、諸穀の豊穣と諸人の幸せが祈願の祭事が催行されました。

四人のお稚児さんが雅楽の音にあわせ奉納するお神楽の舞の振りが素朴なだけに、いっそう厳粛に心が鎮められる気がし、郷土の伝統文化の重さも知ることができました。

 秋のお祭りは、勿論、健やかな諸々の成長祈願と、その成長がもたらす稔りの感謝にあります。また,同じ地区に生まれ、育ち、住むもの同士の連帯感や相互扶助の有意性や信頼性を確認する場でもあると思います。何よりも大切なことは地域がはぐくんできた郷土の歴史や文化を淘汰し、後世に残すべき事柄を継承していく場でもあると思います。

 来年の祭礼の営みのため、本祭り「座」の翌日から、もう準備は始められていきます。秋祭りは宵宮と本宮の二日だけではなく春夏秋冬、それぞれの季節ごとに必要な準備行事が受け継がれていきます。「ゆい」や「いりあい」の制度がうすれていくなかで、秋祭りを継承していくことが地域の伝統のよさとなって、また生活共同圏の人びとの繋がりとなっていくものだと思います。

 よい習慣や伝統は、地域みんなで守り続けたいものです

安部田地区の秋祭りは本年度は101819日に開催。当地区の祭りの出し物は4地区とも獅子舞を神社に奉納する。

谷出

一.区の獅子舞は、保存会の方が行う。

総勢10数名

二.練習は10月に入り初めから行う。

三.祭りの営みは、当家3軒で営み宵宮

当日早朝から餅つきを行う。

四.二番札当家は(本当家)で祭り行事はすべて本当家で行う。宵宮、座の二日間の保存会の食事の接待を行う。

五.祭り当日の村舞わしは、座の日で各戸を舞わす。

小屋出

    集会所で祭禮を営む。

    獅子舞について

獅子神楽保存会規約、当区に居住する二〇才代新人から六十五才代未満の健康な男子を会員とする。今年は会員二十一名を一年交替で当番し獅子神楽を奉納する。

奉納する場所は、※鹿高神社 ※集会所

    希望者、お目出度事の家などに奉納。

鹿高

鹿高の獅子舞は青年団の方々が行う、総勢20

数名。獅子舞の練習は9月中旬から先輩の方々から教えてもらう。祭りの営みは当屋3軒で営み、宵宮当日早朝から青年さんは獅子を区内各戸舞わして歩く。当屋3軒は青年の接待を手分けして行う。※一番札当屋は宵宮の昼食の接待をする。※二番札当屋は宵宮の夕食の接待をし、宵宮のお渡りをする。※三番札当屋は本祭りの昼食の接待をする。※青年の獅子舞は、本祭り夕刻には全戸舞し終える

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