かのんの観梅紀行

2002.3.1 花粉日和

 

 

 

昨日三月一日、近所の友人と(私を含んで4人で)観梅に行きました。
場所は三重県津市の結城神社。津の競艇場の近くです。
友人の運転する車で我が家から一時間弱。

 
  三月の声聞こえたか寒暖計

と、急に暖かくなったので、梅もどっと開花。
人波もどっと押し寄せ、平日にもかかわらず車はいっぱい、人もいっぱい、

カメラもいっぱい。
神社はいたるところに梅の木が植えられており、まさに満開。
駐車場待ちの車中で花粉症のためマスクを装着している友人の
鼻の奥にまで忍び込む梅の香り。

結城神社には300本余のしだれ梅があり、
『しだれ梅まつり』として、入苑料300円で梅の香三昧。

梅はしだればかりではありません、

    梅が枝の天に向かひて歌ひけり

なのです。
私は「花は白」と、白い花好みなのですが、こうして、見せられると

    蒼穹に紅散らかせり香栄草

と、目移り。

でもやはり

    一輪の瀑布となるやしだれ梅

        

 

白の清々しさを捨て難く。

    梅の香も盗る眼居のレンズかな

そんな方々に友人と二人、
「シャッター押して下さい」
とお願いして、ついでに梅の撮り方も教わって、まことに(私にとっては)

有意義な観梅行でした。
凄いカメラをお持ちののおにいさまに花の撮り方を問うて、(人に話し掛けるのも

話し掛けられるのも大好きですから。この前には何人のおねえさまがたのカメラの

シャッターを押させていただいたことか、当然おしゃべりつき♪)

二人ずつの別行動だったので、友人と二人撮って下さいとわたしのニコンF50を

差し出せば、彼は仲間の一人を

「ニコンさーん!」

と呼ぶ。つまり、彼はキャノンさんなので、

 

「ニコンのカメラはニコンさんに任せた方が綺麗やで」

 

との遊び心。
上は80歳近く、下は我々より若い6人のフォトクラブご一行さまと
しばし歓談の後、なぜか撮影会。
わたしと友人を撮っていただいたらしい。(我々が許可しましたので)
あちこちからシャッター音がして、ドキドキ。
わたしの持って行ったF50は10万円(これでも げ!と思うのに)
ほどのカメラらしいですが、ニコンさんはF100をお持ちでした。
そして、『黄門様』と呼ばれていたリーダー格の最年長おにいさまは
「50万はせえへんけどな・・」と笑っていた。
値段で評価してはいけないかもしれないけれど、やはりすごい!!


ところで、数あるカメラの列の中で、どうしてそのキャノン氏に
お願いしたかと申しますと、撮っている花がわたし好みの一花だった
のと、マナーがよかった(立ち居がきれいだった)からです。
紳士、淑女とは申しませんが、老若男女マナーの綺麗な方が好き。

ん?おみやげですか?

    ささめきはさざめきに消ゆ梅の苑

と、あまりの人波に圧倒されて、忘れていました。
ごめんなさーい。
おさわがせしました。

 



最後にもうひとつ。

    帯解けば移り香ゆかし観梅行

いかがでしょうか?ふふふ。
洋服で行ったのですが・・・気分だけ!

 

結城神社の佳音でした。

 

 

2002.3.1 文・Photo 佳音




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