☆EverQuest 2☆
groupを組むことを多くの人が勧めるのは、いったい何故でしょうか。
groupを初めて組んだという方は、口を揃えて「とても楽しかった」「EQ2の楽しみの基準が変わった」
等々と絶賛をしています。EQ2の人生観をまるっきり変えてしまうほどの楽しみが、group playには
潜んでいるのです。ただし、はまりすぎて現実生活に支障の出ないように、十分ご注意を!
 
☆何より、面白い、連帯感が湧く
EQ2はMMORPG(massive multi-player online role playing game;大規模参加型RPG)です。
これまでの伝統的なoffline gameと違って、世界には自分の操るPCのみならず、回線の向こうにいる
生身の人間が操るPCも存在します。しかし、それら各人のPCが思い思いに独りで冒険をしている
限りでは、それはoffline gameのまだまだ延長線上にあります。もし、回線の向こうの人と一緒に冒険を
出来たら、どんなにか素晴らしいことでしょうか。戦友と書いて「とも」と読むような仲間との一緒の冒険。
programが自動で動かしたり、自分が動かしたりするのではなくて、一人の独立した人格が喜怒哀楽を
交えながら操作するcharacter同士の冒険。
 
☆単純にそれだけでとっても楽しいこと、素晴らしいことだと思いませんか?
soloで苦労してやっと倒せた敵が、groupだとあっと言う間に倒せることの軽快感。または、soloでは
絶対に倒せないような敵に、groupの力で何とかぎりぎりで倒せたときの達成感。不運にも大量の
強大な敵に囲まれて全員が力尽きた時の悔しさ。そうした感情を共有出来るのです。
死地をくぐり抜けた冒険者達は、いつしか堅い連帯感で結ばれることとなるでしょう♪
 
☆ 連携の妙技
soloの時とは違い、groupでの戦いはとても盛んです。全員がsoloの時と同じように思い思いに殴ったり
殴られたり回復したりすることもありますが、いつしか、攻撃を受ける人、その人を回復する人、攻撃を
与える人というような大まかな役割分担が自然になされて行きます。そうした分担も、連携の一つであり、
何よりも大切な連携と言えます。勿論、ヒロイックチェイン(HC, Heroic Chain)という華麗な連携技を
決めることもあるでしょうけれども、HCだけが連携というわけでもありません。
仲間のために活躍出来ている自分に大きな満足感を得ることは、もはや間違いありません。
 
☆報酬が増える
group memberは戦闘を共有し、戦闘に勝利して得る報酬も共有します。報酬は経験値であったり、
宝箱の中の素敵なitemだったりします。groupを組むと、単位時間当たりにこうした報酬を得る機会が
soloの時と比べて格段に増えるのです。
 
☆効率がよくなる
groupを組むと、soloの時より(単位時間当たりで)多くの敵を倒すことが出来ます。これによって、
獲得する経験値が大きくなります。これは、休憩時間(down time)が減ることに大きく関係しています。
大抵のclassは、soloの戦闘後に大きくdamageを受けたヒットポイント(HP, hit point: EQ2USではhealth)
と大きく消費したパワー(power)を、じっと待って回復する必要があります。
ところが盾役が敵の攻撃を一手に引き寄せ、その盾役を回復役が回復し、攻撃役が敵への攻撃を
加えることによって戦闘の時間が短くなり、すなわち一回の戦闘に要するHPやpowerの消費量が
格段に下がり、それによって並み居る敵を片っ端から倒し続けることが可能になるのです。
 
☆一段階強い敵から、一段階凄いお宝が
この世界(Norrath)は良く出来たもので、苦労に見合うだけの報酬が概ね規定されています。
例えば、独りでも倒せるような敵からは、ちょっぴり嬉しい位のお宝を得ることが出来ます。
しかし6人でなければ倒せないような敵からは、嬉しくて涙が出てしまう程のお宝を得ることが
出来るのです。悲しいことに、独りの冒険で得たちょっとしたお宝を6つ集めても、6人の冒険で得た物
凄いお宝1つと交換してくれる仕組みはありません。EQ2にはplayer同士の売買市場があります。
そうした市場価値で考えても、ちょっとしたお宝は物凄いお宝の6分の1未満の価値しかないことが
多いです。6人groupでお宝が出たとして、それを自分が手に入れられる確率が6分の1ではないのか、
とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、往々にしてそのお宝を一番必要として、
一番有効に使える人に差し上げる美しい慣習(これも稿を改めます)が存在します。
また、誰もが使えないけれども物凄いお宝が出た場合には、これはさすがに6分の1の確率となりますが、
よく考えてみれば、独りではどうしても手に入れられない、即ち確率0だったものが6分の1になるのです
から、どちらが得かと考えるまでもないでしょう。
 
☆特別経験値
例えば6人でgroupを組んだ場合、単純計算として、6人がそれぞれsoloで倒せる敵の6倍を超えた数を
倒さなければ、groupで稼げる経験値がsoloの時を下回るとお思いかも知れません。いくらgroupでの
戦闘が小気味よく進むからと言っても、さすがに6倍を超えた数を継続的に倒し続けることは難しい
ものです。しかし、groupでの戦闘に勝利した際には、経験値に一定割合のbonusが加算されることに
なっています。詳しい割合は公開されていたかも知れませんが、あいにくとすぐには調べることが
叶いませんでした。これらのbonusはgroup memberの数が多いほどより多く加算されますが、
soloの時や2人〜3人のgroup(これをsmall groupと呼びます)であっても、6人のgroup(これをfull groupと
呼びます)の時と大幅なbonusの差が付かないようになっています。
 
☆効率に潜む罠…最も留意しなければならない点
と、ここまでgroupを組むことで戦闘の効率が上がることについて紹介して参りました。
でも、MMORPG全般について広く浅くでも知識を持っている方は、「効率」という言葉に苦々しい思いを
抱くことがあるかも知れません。或るMMORPGでは、class間の格差がEQ2以上についてしまったことを
直接の原因として、「このclassは戦闘であまり役に立たないから、誘わない」というような困った文化が
蔓延してしまいました。効率は確かに、ないよりはあった方が嬉しいというのは当然でしょう。
でも、効率のために、他の全てをなげうつまでの価値が、果たしてあるものでしょうか。
∞効率。それが何だって言うのでしょうか。仲間との楽しい触れ合いの可能性の一部を切り落として
まで、  何を求めるのでしょうか。∞

EQ2は終わりのない(Ever)ように、即ち、広いように見えて、開発者が作り出すというその一点で有限で、
狭い世界です。また、EQ2のlevelの上がる速度はEQ1と比べても格段に速く、控えめにplayしていても、
遠からずlevel 50を達成してしまいます。さらに、levelが上がってしまって膨大なquestの“旬”を過ぎて
しまわないように、player自身が戦闘による経験値の獲得を停止する機能すら存在するのです。
狭いNorrath、そして短いNorrath人生、そんなに急いで何処へ行くのでしょうか。それに効率論を語り
出すならば、どんなに組み合わせであっても、soloよりは2人以上のgroupを組んだ方が、効率は
圧倒的に良くなっているわけです。その状態に満足せずに、さらに「このgroupの構成なら、もっとgroupの
効率が良くなる」という考えは、いささか欲を張りすぎているように思えてなりません。
幸いにしてEQ2はclass balanceについては(議論は百出でしょうが)それなりに努力をして均衡を
維持するように設計されています。そして、よほど危険なところに行く場合でもなければ、たいていは
どのような構成のgroupでも結構何とかなるものですし、playerの方もそうした考えを概ね持っています。
group playですと、戦闘では自分の得意とする分野で多くの活躍が出来、そして楽しいchatに花が咲き、
実のところ経験値表示には目をくれる暇がなく、気付いたらlevelが上がっていたということが往々にして
あるものです。楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうものです。こうした、groupを組むことによって
上昇する効率については、添え物といった程度に考えておくことが一番です。